エピペンとアレルギーとすずにこ

重度の食物アレルギー(牛乳 卵 小麦)を持つ娘 りん と エピペンを片手にもつ母 すずにこ の生活ブログ

2度目の誤食 迷ったら打て

エピペンをもっておられる方

 

よく

 

迷ったら打て

 

そうドクターやナースに言われませんか?

 

エピペンを使った方が良いのかと迷ったら、打ちましょうと。

 

 

 

でも、実際その時になったら

 

 

すごく迷います。

 

打ち方のパンフレットは何度も見た。

暗記するほど見た。

 

病院で打ち方は詳しく聞いた。

 

ぬいぐるみ相手に本物のエピペンで打つ練習もした。

 

何度も、何度も、練習用のエピペンで打つ練習もした。

 

イメトレも何度もした。

 

どんな時に打つか、ドクターに聞いた

 

どんな時に打つか、パンフレットも読んだ

 

暗記するほど読んだ

 

 

でも、実際に誤食した時、

 

 

迷いました。

 

 

 

 

 

 

 

ある日

 

 

普段と変わらぬ昼食の時間。

 

3歳のりんがご飯を食べていた時に急に咳をしだしたのです。

 

 

何気ない咳。

 

あれ?

咳してる…。

 

何度も咳が続きます。

 

 

風邪?

 

むせた?

 

 

 

 

まさか

 

まさか

 

まさか

 

 

 

 

 

その日、初めて買ったハムを使って料理していたのです。

キッチンに戻り原材料の欄をみるとしっかり

 

カゼイン

 

の文字。

 

牛乳アレルギーの娘には食べさせてはいけないものでした。

 

 

いつもは行かないスーパーで見つけたハム

 

オーガニック

無塩せき

4枚入りで200円程

 

 

 

そう書かれていたハム。

 

りんが食べられる

 

そう思いました。

 

今思えば

 

何で!?原材料見もせずバカじゃないの?!

 

本当にそう思います。

 

その当時もりんに食べさせるものは原材料を全て毎回チェックしていました。

 

 

無塩せき、割りと高い値段、

今まで食べさせていたハムと共通していたので、確認もせず大丈夫だと勘違いしていたのです。

 

どうしてそんな勘違いをしたのか今でもわかりません……。

 

まず、りんに抗アレルギー薬を飲ませました。

 

アレルゲンを摂取して、呼吸器症状(咳)が出たらエピペンを打ってとドクターに言われていました。

 

 

咳=呼吸器症状

 

これは

 

エピペン打つべき?!

 

落ち着くために深呼吸をしました。

 

エピペンを出し、一緒に保管してあるパンフレットを出しました。

 

でも、邪念が頭をぐるぐるとめぐります。

 

 

この咳は本当にアレルギーによる咳??

 

今は咳だけだよ

 

ただの風邪かも

 

むせたのかも

 

エピペン打ったら入院だ。

 

となると私も付き添って入院になるから上の子どうしよう。

 

打たないでも飲み薬だけで良くなるのかも?

 

 

打ったら救急車だ。

 

大事だ。

 

アレルギーじゃなくて風邪の咳で、間違いだったらどうしよう。

 

 

 

 

この間

 

数秒か、十数秒…

 

 

ドクターが言っていた言葉を思い出しました

 

 

迷ったら打て

 

 

 

 

心臓の拍動が自分で感じられます

 

早い、鼓動

 

 

手が震え力が入りづらい

 

 

もう一度深呼吸をしました。

 

  1. 確実にアレルゲンを誤食した
  2. 呼吸器症状が出た

 

 

事実のみを整理すると

 

打つべき

 

 

 

 

りんは、私の様子に何かを感じ、不安な表情をしています。

 

私はりんに、謝りました。

そしてエピペンを打つことを伝えました。

 

 

  • まる間違って牛乳の入ったハムを食べさせてしまったこと。
  •  
  • 症状が出ているので注射をしなきゃいけないこと。

 

聞いた娘は

 

「りんは大丈夫だよ。大丈夫だよ。注射したくない!!」

 

と泣きます。

 

 

 

私は広げたパンフレットをもう一度見て、脚を伸ばして座らせ、太ももの打つ場所を確認します。

 

ごめんね…。

 

震える手を心で抑えて

 

打とうとするけれど

手が動かない

 

娘の体に針を刺すということが恐ろしくてたまらなかった

 

でも。その恐怖心を抑えて

何ともないという顔を作りながらりんの太ももにエピペンを打ちました。

 

 

娘は泣いています。

 

 

打った後そのまま数秒押し付けますが、きちんと薬剤が入ったのか不安で10秒ほど押し付けました。

 

エピペンを太ももから外すと血が少し出てきました。

 

ティッシュで抑えてすぐに救急車を呼びました。

 

泣くりんを励ましながら入院の準備をし、救急車が来るのを待ちます。

 

救急車はすぐに来てくれました。

 

それから以前かかった三次救急の病院へ。

 

その頃りんは、少し顔が赤くなっていましたが、大きく症状は変わらずでした。

救急車の車内ではりんは少し泣いていましたが、心電図のことを質問したり、救急隊の方に話しかけたりしていました。

 

りんは元気が戻ったように見え、私は安心しました。

 

 

5分もかからず病院へ着きました。

 

救急部でドクター達に顛末を伝え処置をしてもらいます。

 

ところが、りんは、だんだんと全身が紅潮し、見たこともないような蕁麻疹が身体中に出てきました。

とても具合が悪そうです。

 

ドクターからはエピペンで一旦回復したように見えるけれど、後から酷くなることがありますと聞きました。

 

 

点滴をしてもらい、ステロイド等投与してもらいました。

 

 

りんは全身に蕁麻疹が出来ています。

 

とても、痒くてたまらないのです。

 

処置が終わり、入院するので病棟へ行くまでの間救急部のベッドで待ちます。

 

りんは目をつぶったまま、泣いて涙を流し、唸るように声を上げ横になっています。

 

そして眠りました。

 

 

 

申し訳なくて、申し訳なくて、ただ私はそばにいて体をさするしかないのです。

 

大切なりんに

 

こんな辛い思いをさせてしまった

 

完全に私のミス

 

もう後悔しかありません。

 

 

一晩入院し、翌朝には軽快し退院となりました。

 

ドクターには

 

アナフィラキシーは回数を重ねるほど酷くなる。

以前も起こしているので次に起こしたら命の危険があります。十分に気を付けてください。

 

と言われました。

 

 

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最初の誤食事件 - エピペンとアレルギーとすずにこ

 

 

恐ろしい

 

恐ろしい

 

 

りんの命を私が脅かしてしまったこと、

 

 

今後も私のミスがりんの命に直結しているという事実を再確認し

 

恐ろしくてたまりませんでした。